我が家の美しい姑 瀬尾礼子

センタービレッジ

強引に迫られて、義理の息子と関係を持ってしまった。自分が娘夫婦の子作りの邪魔になっていることを察した礼子が同居の解消を申し出た矢先のことだった。娘は礼子に淋しい思いをさせまいと反対するが、同居を続ければ男に飢えた自分には義息を拒絶できないことを礼子はわかっていた。だが娘の優しさも無下にはできない…。礼子は女として義息と繋がる一方で母として娘の幸せを願う、綱渡りの同居生活をすることになる。物語が進むにつれて礼子の生活が次第に破綻してゆく。夜な夜な若い男の部屋にしけこんで情事にふける姿や、夫の会社での不倫などを噂され夫からも疎まれるようになる。それでも生活のために働くことをやめられないのだ。夫は妻と息子の不和の原因が自分の不行跡にあることに勘づき始めるのだが……。

私にとってこの『荊の女』は初めて読む谷崎潤一郎作品だった。これまで多くの女性作家の作品を読んできたつもりだったが、どうもこの人は違うらしいという感触があった。もちろん処女作の『猫を殺した少女』(新潮文庫)を読んだ時から何か惹かれるものはあったのだが、『薔薇色の人生』以降を読むにつれその感覚はさらに強くなった気がする。それは私が読んだことのある他の作家の作品とは少し違っているように思えたからだ。また読んでみるとこれが実に読みやすい文学であることにも驚かされた。そしてそれがどうしてなのかよくわからなかったが「ああこれは面白い」と思いながら一気に読了できた。特に引き込まれるような伏線があるわけでもない。ただ女たちがひたすら悩んで苦しんでいる様子を描いているだけなのだが、それを何気なく描かせているところが実にうまいと思った。登場人物たちが決して感情に流されず平静を保ち、冷静なまま彼女たちが置かれている状況を描写しているところ

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